ある元K大のM教授とメールをする機会があった。過去の災害の話をサラリと述べ、現象の事例を示していただいた。
N県の土砂災害の話である。
私自身、今の勤務先は隣の領域であって、専門ではないが、私の研究ツールはどこでも通用すると思っているので、季にもせず、お世話になっている。
隣の分野であっても、現象のアウトプットから、空間や時間の重要性を認識したことを示していただいた。
災害は対策がハードやエネルギー、到達範囲に着目されがちだが、現象による周囲へのプロセスに話が及ぶことはない。
本来は、何をするにも、その過程は重要で、それを基にあらたな研究開発に通じると思うのだが、そうにはならない。
私は創造と仮説を証明することがいみがあると思っている。一つの現象と結びつけてしまいがちな自然科学は単純に見えているだけかもしれない。そう考えると、他の要因の仮説の検討をして事実らしさの追求を楽しんでいる。
退職されたM教授の研究歴に比べれば、私の研究歴は微々たるもので、創造と仮説から地道に調査した結果とM教授の経験のリンクは嬉しかった。
カオスだからいくつもの仮説がたち、いくつもの創造が膨らむわけである。
能動的な学問の楽しみかたは、講義ではなく、実験や現場だと私はおもう。いかに楽しみ、現象と向き合えるか、仮説を増やせるか。
それを実践できる場はないが、それをふろしきをひろげたように、同僚に話すことが楽しみの一つになっている。
あなたも創造と仮説をじっくり味わってみたらどうだろうか。